塗布剤の使用量の目安(持ち歩き表つき)

在宅往診時の一場面です

保湿剤の提案をできたことはよかったですが、保湿剤の量が不足することを介護士から相談を受けたケースです

どーじょ
どーじょ

この方はかゆみを訴えている。皮膚は乾燥ぎみだな

どーじょ
どーじょ

皮膚の乾燥が見られますが保湿剤はどうでしょうか

皮膚乾燥がみられ保湿剤が処方されるケースはよくありますね

Rp 【般】ヘパリン類似物質油性クリーム 100g 1日2回 胸・腹・背中に塗布
(他処方は割愛)

どーじょ
どーじょ

処方元に確認したがこれ以上は出せないと…
介護士には伝えておこう

2週間後の往診時に、やはり薬は足りず困っていた。

どーじょ
どーじょ

外用剤の塗布量を勉強して、アプローチしてみよう

1. FTUとは

外用剤の塗布量を考えるときに、FTU(Finger Tip Unit:フィンガーティップユニット)を知っておかなければなりません

チューブでは、成人の人差し指の先端から遠位指節間関節までの長さを押し出した量が1FTUで、約0.5gに相当します
ローションの場合は、1円玉大に出した量が1FTU(約0.5g)となります

あくまでも目安で、チューブの口径は統一されていないことや人差し指の先端から遠位指節間関節までの長さも個人差があります

目安を知っておくことで、患者さんへの説明時に何日分くらいですねと説明することができたり、使用量の過不足も発見することができます

2. 使用量の目安(持ち歩き表つき)

使用量の目安を知ることで、患者さんが薬剤を適正使用しているか考えることができます

表を覚えておくことは難しいので、印刷して白衣のポケットに入れておきましょう

3. まとめ

今回の例では、ヘパリン類似物質油性クリームを塗布すると皮膚乾燥は改善し、不足して塗布できなくなると再燃していました

1日2回胸・腹・背中に塗布を行うと2週間で200gが必要なことを処方元に説明し、処方量を増やして過不足なく、また皮膚乾燥も改善した状態を維持できています

処方元が月100gまでしか出せないといった根拠は不明のままでしたが、使用量の目安を作成したことで、月100gルールはなくなったので作成した甲斐はありました

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